あたしはギリッと奥歯を噛みしめた。


明彦のやつ、なに考えてんの。


「知世がちゃんとした別れ方をしないからだよ?」


花梨の言葉にあたしは眉間にシワを寄せた。


「ちゃんとした別れ方ってなに? ちゃんと説明したって理解してくれない時はしてくれないんだから」


あたしは花梨へ向けてそう言い放ち、大股に歩いて教室を出たのだった。