間瀬くんが言った通り、次の日から間瀬君は学校を休んだり早退することが多くなった。



間瀬君が学校にいないことで、夏菜たちが嫌がらせしてくることが増えたけど、そんな時はいつも間瀬君が後から夏菜に釘を刺してくれていた。



前みたいに、放課後に間瀬君と2人で過ごす時間が無くなって、寂しくないって言ったら嘘になるけど、



寂しさに押しつぶされそうになった時は、放課後。誰もいない教室で、間瀬君がくれたヘッドホンを耳に当てて音楽を聴く。



間瀬君が好きだと言った、外国の歌。



不安な気持ちや、震えるような寂しさを、そっと包んで温めてくれるみたいな優しい歌声。



間瀬君の歌声も、この人みたいに温かいんだろうな。



なんて聞いたこともないのに勝手に想像すると、胸が高鳴った。