「こんなところに、桜の木が!」

「驚いたでしょ?」

「うん、綺麗だね」

やっぱり、この桜の木だけは、どの桜よりも綺麗に見える。

あの遊園地で見た、桜のように。

「それで、会長はどこ「永久!」」

「あっ!先輩!」

先輩は、木の上に居て、私たちのところへと飛び降りた。

「ごめん、待たせた?」

「いえ、今来ましたから」

「さっきは、ごめんね。急に指名しちゃって」

「そ、それは大丈夫です!」

先輩さっきのこと、まだ気にしていたんだ、

「えっと…、まさかこの人が会長?」

「うん」

架純は、交互に私たちの顔を見たあと、先輩を凝視する。

「本当に、あの会長なんですか?」

「そうだよ。君、女の子なのに身長あるね」

「そうですね、身長のことは一番気にしています」

架純は、先輩から離れると、腰にてを手を当てて。

「うん、この人会長だわ」

「なにでそう判断したの?!」

もっと驚くかと思っていたけど、冷静に会長だと見極めた…。

「じゃぁ、何で猫被ってるんですか?」

「それは、女の子たちを遠ざけるため」

「「えっ?」」

先輩曰く、好きな女の子以外には、好かれたくないみたい。

「じゃぁ、その好きな子ってのが」

「永久だよ」