「今日の放課後から、仮入部期間に入る。好きな部活に入れよ」

そっか、部活があるんだ。

特に興味ある部活ないから、私は帰宅部かな?

「んじゃ、ここから先は自己紹介してもらうぞ。まず、一年から」

やっぱり、自己紹介って一年生からだよね…。

一年生から自己紹介が始まって、私のすぐ近くまできた。

私の席よりそんなに離れてはいないけど、私はある男の子の名前が頭に響いた。

「煌時夜(かがやときや)、よろしく」

「え?!か、煌?」

私は、先輩の方に目を向ける。

先輩は、私に気づくと紙を私に渡してきた。

(紙?)

紙には、私の聞きたかったことが書かれていた。

『煌時夜は、僕の弟だよ』

(お、弟!)

私は、時夜君に目を向ける。

時夜君は、自分の名前を言ってから、ふて寝していた。

ブレザーの下にパーカーを着ていて、フードを被っているから、顔はあまり見えない。

そして、先輩からもう一枚紙が渡ってくる。

『あいつ、いつもあんな感じなんだ』

兄弟なのに、全然似てないんだ…。

私には、兄弟なんて居ないから、兄弟は全員似ているんだと思ってた。