僕の小さなお姫様

「君もそんな気する?」

先輩は、私を引き寄せると、先輩と私の顔が近くなった。

「せ、先輩…」

「よく見て」

綺麗な顔立ち、綺麗な瞳。

私は、この顔に見覚えがある。

「先輩は、もしかし「会長!!」」

私の声を遮り、一人の男の人が走った来た。

「こんなところに居たのかよ…。おいおいなに二人でイチャついてんだよ」

「い、イチャついてなんか「翔吾」」

時雨先輩は、翔吾と呼ばれた先輩に向き直る。

「今いいところなんだ、邪魔しないでくれかな?」

なんだろう…、先輩から黒いオーラが出ているようなぁ…。

「お、怒るなよ…。つーかその前に、あの式辞はなんだよ!式が始まる前に抑えろって言っただろ!!」

「仕方ないよ、あの時の僕は誰にも止められないんだからさ」

「自分で制御できるくらいにしろ…」

なんか、大事な話があるみたいだし、帰った方がいいかな?

「それで、そこにいるのがお姫様ってわけか」

「お姫様?」

「翔吾、ちょっと黙っててくれる?」

し、時雨先輩怖い…。

「じゃぁ、伝言だけしとく。このあと生徒会室に来いよ」

翔吾先輩は、それだけ言うと走って言ってしまった。

「いいんですか?行かなくて」

「いいんだ、君優先」

そうだ、先輩が行ってから、また二人きりなんだ。