僕の小さなお姫様

「きゃっ!」

後ろに倒れかけたとき、手を引っ張られた。

「す、すみません!」

「いや、こちらこそすまない」

堅苦しい口調に、聞き覚えのある声。

その人の顔を見たとき、私は今すぐに逃げたいと思った。

「か、会長!」

私の手を掴んでいたのは、会長だった。

「す、すすすすみません!!!」

私は、すぐに頭を深く下げる。

(どうしよう!会長とぶつかるなんて…)

この俺にぶつかるとは、いい度胸だなとか言われて何かされる!

と悪い方向へと思考を向けていたら、先輩の笑い声が聞こえた。

「ふっ…」

「え?!」

私は、先輩が笑うなんておかしいと思い、先輩を見たけど、先輩はお腹を抱えて笑ったいた。

「あ、あの先輩?私何か…」

何か変なこと言ったかな?

「いや、ごめん…。面白くて」

面白いって何が?

今の状況についていけず、私は唖然としてしまった。