居場所をください。




リビングへ行くと愛翔くんはまだ寝ていた。


「起こす?」


「先飯作ろ。

こいついるとうるせーし。」


「はは、じゃあ一緒に作ろ。」


私たちは小声で会話をしながら

朝ごはんを作った。


といっても簡単に味噌汁と卵焼きだけ。


「こんだけで長曽我部さんに怒られねーの?」


「とりあえずご飯とお味噌汁があればね。」


バレないし。


貴也の作った卵焼きはすごく綺麗で

本当についこの前まで作れなかったのか

怪しいところだ。


でも前までキッチンはきれいだったし

作ってる様子はなかったけどね…。


「愛翔くん起こす?」


「俺が起こす。」


「私着替えてくる。」


「おう。」


私は貴也の寝室へ戻った。