居場所をください。




「…愛翔、さっさと風呂行けよ。」


「お、さんきゅ。」


「シャワーだけだけどな。」


「えー。

ま、別にいいけどな。

じゃあ美鈴ちゃん、またあとでね。」


「お前服どうすんの?」


「貴也の貸してよ。わかるだろ。」


「いや、言えよ。」


そういって貴也はタンスからジャージを出した。


「ほらよ。」


「さんきゅー。」


受け取った愛翔くんはお風呂に向かった。


「やっといなくなったし。」


貴也はそういって私のとなりに座った。


「愛翔くんいると場が明るくなるね。」


「別に明るくなくていいし。」


貴也は16歳なのに落ち着いてるもんね。