居場所をください。




「写真集なんていつ出したんだよ。」


中を見ながら貴也が言った。


「えーと、3月。

貴也が赤堀さんと付き合ってるとき。」


私がそういうと貴也は黙った。


「俺ずっと美鈴ちゃんと会いたかったんだよね~。

タイプ過ぎて写真集買っちゃったし。」


「…ありがと。」


「貴也、そこじゃなくてもっと後ろ。」


「後ろ?」


後ろ何あったっけ。

んー…


「あ!だめ!」


と言ったときには時すでに遅し。


「へー、水着。」


貴也はすでに見ていた。


「……………長曽我部さんの指示だから。」


やりたかったわけじゃないし。

むしろ拒否したし。


「とくにこのうつ伏せがエロくておすすめ。」


「変なこと言わないでよ。」


貴也はというと

無言で写真集を見ている。