居場所をください。




「なぁ、明日休みだろ?

俺も休みだし、どっか行こ。」


「え!うそ!いいの!?」


「そのために長曽我部さんが

いろいろ調節してくれたんだよ。

俺ら、まともに出掛けたことねーしな。」


「うそー…。信じられない。」


長曽我部さんがねぇ…。

そこまでしてくれるなんて…。


「で、どこ行く?」


「えー!どこでも!」


貴也となら!

初めてだよ!デート!


「真面目に考えろよ。」


「だってデートとかどこ行けばいいのか…。」


初めてだし!


「じゃあさ、美鈴が普段

遊んでたとことか行ってたとこ行きたい。」


「私が行ってたとこ?」


「俺、普通に遊んだこととかねーし

美鈴が遊んできたとこ見たいじゃん。」


「そっか、うん。わかった!

でも絶対ばれるよ?」


その髪色じゃ。


「ま、いいじゃん。」


「…そうだね。

楽しみ~。泊まってく?」


「そのつもりで風呂も済ませてきた。」


「はは、そっか。

私も今日はシャワー済ませてきた。

もう寝るだけ~。」


「じゃあ楽だな。」


デートかぁ…。

ふふ、楽しみすぎてにやけ止まんない。