居場所をください。




私が急いで学校に向かうと

夏音と高橋が待っていた。


「ごめん!お待たせ!

途中朔也に捕まっちゃって…。」


「おう、いーよ。

そんな待ってねーしな。」


「夏音、久しぶりだね。」


「美鈴、ずっと忙しいんだもん~!

いつの間にか貴也くんと付き合ってるし!」


「ちょ、夏音。

声大きいよ。」


まだ周りに他の生徒いるのに…。

思いっきり注目浴びてるよ、私。


「で、今日も一緒だったんだろ?」


「うん、まぁ…。

お昼まで一緒だったよ。」


「いいなぁ…。」


夏音は本当に羨ましそうに

私を見つめてくる。


「あ、そうだ。

これ貴也から夏音へ。」


私は映画の試写会のチケットを

夏音に渡した。


「貴也、舞台挨拶行くから。

私も行くけど。」


「えー!!貴也くんから!?

どうしよう!!」


……………夏音はどこまでも元気だね…。


「瑠樹くん!一緒にいこうね!」


「お、おう。」


高橋も若干引いてるよ?