居場所をください。




「松野くん!五十嵐さん!

交際は順調ですか!?」


じゃなきゃ一緒に手を繋いで出てこないでしょ。

ばかなの?


「はい。これからご飯行くのでまた。」


貴也は笑顔でそう答えると

ペースを早めた。


でもそんなことで諦めるマスコミではない。


「すみません、俺これから仕事なので!」


貴也はそういって、走った。



はぁ…はぁ…

早いよ、全く…。


「はは、まいたな。」


「もー、全然大丈夫じゃないじゃん!」


「こんなのも楽しいだろ。」


楽しそうにそういう貴也を見てると

こっちまで楽しくなって笑った。


「はは、もうお腹すいたよー!」


「だな。

はやくマスターんとこ行くか。」


私たちはいつもの喫茶店へ向かった。