居場所をください。




それからとりあえず身支度を整えた私たち。

どこかへ行くわけでもないけどね。


ぎりぎりまでゆっくりしたいから。


「貴也、写メ撮ろ。」


「おう。」


一緒にいるときは写メを撮ることが多い。

この時間ならSNSにあげても違和感ないよね。


「んーと…」


"今日はお休み!

仕事前の貴也さんとリラックスタイムです。"


よし。


「アップした~。」


「やることはえーな。」


「まぁね。」


それから今日のコーディネートを写真にとって

貴也を隠し撮りして、バレて


あっという間にお昼。


「なに作ろう。」


「食いにいこう。」


「え!?でも…」


下にマスコミいないかな…。


「別にいいじゃん。」


「大丈夫かな…。」


「大丈夫大丈夫。

俺いるし。」


「そういう問題?」


「長曽我部さんいねーと不安?」


「え、いや…そういうわけじゃないけど…」


「はい、さっさと支度しろ。」


「はい…。」


私は言われるがまま

必要なものをバッグに詰めた。

そのままママのとこ行って、夏音と会おう。