「別にいいじゃん。
貴也が他の女の子とキスしてるの見て
落ち込んでる美鈴ちゃんを元気付けるのも
マネージャーの仕事だし?」
と笑いながら言う佐藤さん。
「……………あんなの演技だろ。」
そんなのわかってるけどさ。
嫌なものは嫌だ。
長曽我部さんの鬼。
「佐藤~!ちょっときて!」
「はい。」
長曽我部さんに呼ばれて
佐藤さんは言ってしまって貴也と二人きり。
「美鈴、あんなの仕事だから。」
「うん。わかってるよ。」
きっと今後もあるだろうし。
いちいち気にしてたらきりがないかもしれない。
俳優なんて…そんなもんだよね。
「……………俺も嫌だから。」
「は?」
「仕事でも隼也とキスしてたのが。
俺も美鈴と一緒。お前だけじゃねーから。」
嫉妬、か。
そう言えばさっき佐藤さんにも
触るなとか言ってたしね。
貴也でも嫉妬するんだよね。
「笑ってんなよ。」
貴也も嫉妬してると思ったら
さっきのキスシーンなんてどうでもよくなり
嬉しくなってしまった。


