居場所をください。




「貴也適当なやつとは喋んねーじゃん。」


「なんだ、結局私のこと好きなのか。」


「は?調子のってんじゃねーよ。

隼也と話してるからついでに話してやってるだけだろ。」


もうなんなの、こいつ。

テレビと違いすぎでしょ。

私もこいつみたいになるの?

……………考えただけでいや。


「ある意味すごい演技力ね。」


「俺をバカにしてんのかよ。」


「ほめてんでしょ。素直に喜びなさいよ。」


「お前にほめられても全然嬉しくねーよ。」


「………さっさと席戻ってプリントやりなよ。」


「隼也、俺の写しといて。」


「俺かよ。」


「自分でやりなさい。」


「お前に指図される筋合いはねーよ。」


ほんといらいらする。

もうこいつはほっとこ。


「ねぇ、数学の次はなに?」


私は隼也に話しかけた。


「え、午後はこれで終わりだよ。」


「え、そうなの?

みじか。頭悪くなりそう。」