居場所をください。




「あ、永田~。」


「はい。」


私たちが食堂を出ようとしたら

一人の大人の男性に引き留められた。


「今からその子学校つれてくだろ?

隼也(しゅんや)も連れてってくんない?

俺別のやつのとこ行かなきゃだからさ。」


「わかりました。

行こう。」


隼也………大谷隼也、だっけ?

見たことある。


「隼也、こいつ新人の五十嵐美鈴な。」


「あー、噂で聞いてます。

長曽我部さんがすごい子連れてきたって。

歌の子でしょ?よろしくね。」


へー、テレビ通り。

爽やかボーイなのね。


「よろしくお願いします。」


「美鈴は隼也知ってる?」


「うん。

というか今やってるドラマ見てる。」


「え、まじで?

うれしー!」


……………うん、イケメン。

笑った顔までかっこいい。