「ふーん、なるほどね。
で、美鈴はどうしたいわけ?」
「どうすればいいかわかんない。」
「とにかく、仕事は集中しろよ。」
「結局それか。」
「じゃあ兄貴として言うけど
美鈴は隼也より貴也の行動に戸惑ってんだろ?
隼也にするべきことはもうわかってんじゃねーの?
このままでいいなんて、美鈴も思ってねーだろ。
もう少しでジャケ写も撮るって言うのに。」
「……………急に仕事の話入ったよ、お兄さん。」
「とにかく先に隼也だろ?」
「……………そうですね。」
「今度はマネージャーとしていうけど
美鈴はプロなんだ。一時の感情に惑わされんな。
どんなことがあっても笑顔で仕事をこなせ。」
「……………はい。」
「辛くなったらまた俺んとこ来い。
発散させればまた頑張れるだろ。」
「……うん。ありがと。」
「ま、俺は仕事があるから弁当食ったら行くけど
美鈴は打合せまで少し時間あるし
気分転換してこいよ。」
「うん。」
それから私たちはどこから持ってきたかわからないお弁当を食べて
会議室を出た。
「じゃーな。
次はちゃんと切り替えてこいよ。」
「はーい。」
私は長曽我部さんとわかれて
会社を出た。


