居場所をください。




「ごめん、お待たせ。」


「おう。お疲れ。」


駐車場につくと二人が待っていた。


「沖野さんのCDやっと買えたよ~。」


私はこれだけでルンルンだ。


「この前もらってたじゃん。」


「あれはもう家宝ですね。

こっちは聴く用。車に入れてね。」


「は?俺の車に?」


「嫌とは言わせないけど。」


「はいはい、わかりました。」


早速HDDにいれてもらった。


「はは、やっぱ二人は兄弟なんだな。」


うわ、貴也が声だして笑ってる。

やっぱ笑うとかわいいよね、この人。

もともとかわいい顔してるし…。

なのに声はかっこよくてギャップだ。


いや、もともとの性格もすごいギャップだけどさ。



「あれ、貴也にも話したんだ?」


「うん。」


「あんま似てないですよね。」


うん、見た目は全然似てないね。


「俺は母さん似だしな。」


「私もお母さん似みたいだし。」


見たことないけどさ。