居場所をください。




そして車に乗り、スマホチェック。


……………夏音からめっちゃ電話来てるし。

もうすぐ22時だけど…いっか、かけよ。


『プルルル…プルルル


もしもし、美鈴!?』


「ごめん、仕事だったよ。

どうしたの?」


『どうしたの?じゃないよ!

隼也くんと付き合ってるの?』


「付き合ってないよー。友達。

ただご飯行っただけだよー。

それで熱愛って…って感じだけどね。」


『そっかぁ。

もう本当びっくりしたよー。』


「夏音貴也の時はなにも言わなかったのにね。」


『ファンだもん。彼女がいても関係ないよ。』


「本当は付き合ってないけどね。」


『え?そうなの?』


「だって誰も付き合ってるなんて言ってないでしょ?

みんないい友人だって。

騒いでるのはマスコミと一般人だけ。」


『……………そっかぁ。

へへ、やっぱ嬉しいや。』


「それよりさぁ、私明日午前中で仕事終わるんだ。

買い物いかない?」


『え!?いいの?』


「いいよ。

学校終わるくらいにそっち行くね。」


『えぇ!?それはさすがにバレるでしょ!』


「でも誰も話しかけてこないよ。

みんなあんだけ避けてきたんだから。

今さらねぇ。」


『……………もしだめそうなら避難しなよ?』


「うん、ありがと。

じゃあまた明日ね。」


『うん、バイバイ。』