居場所をください。





「長曽我部さん、どうだった?」


「バライティでもやってけそうだな。」


「楽しかった~。」


こんな楽しくてお金ももらえるなんてね。

楽しい世界だ。

その分、見えないところの努力は辛いけど。


そして私が帰りの支度をしてるときも

その局のマスコミがきたけど

全部長曽我部さんが対応してくれたし

本当助かった。


私は着替えを済ませて

さっさと局を出ることにした。


「長曽我部さん、帰る。」


「行くか。」


長曽我部さんが言ってくれたからか

そこからはなにも言われなかった。


「飯行く?」


「行く~。お腹すいた。」


「ちょうど打ち合わせもあったし。」


「なんの?」


「新曲のMV。」


「あ、聞いたよ。続きやるんでしょ?」


「そ。噂があるのにまた共演だよ。」


「まぁ仕方ないよ。」


「撮影の間は隼也といつも通りでいいよ。

急に避けると余計に怪しいしな。

どいつが何を喋るかわかんねーから

距離感忘れんなよ。」


「はーい。」