居場所をください。




「俺はお前らの仲を知ってるけど一応確認。

付き合ってる訳じゃないんだよな?」


長曽我部さんが聞いてきた。


「はい。友人です。」


隼也が答えた。


「そうか、わかった。

事務所としてはそうやって回答する。

ただな、噂は事実とは関係なく広まる。

だからお前らしばらくプライベートで会うな。

どうしてもって時はマネージャー付きで会え。」


「え…。」


「美鈴はまだデビューして間もない。

できればファンが固定されるまでは

こういう噂は避けたいんだ。


しかも相手は隼也。

隼也は女のファンが多いから

あまり女を敵に回したくもない。」


「……………はい。」


私には貴也と隼也しかいないのにな。

どっちとも会えないのか…。



「とにかく、記者に聞かれても

友人です。で貫け。余計なことはいうな。

こっちが対応するから。」


「「はい。」」


「俺からはそれだけだ。

社長はなにかありますか?」


「いや、いい。」


「じゃあ帰っていい。」


私は永田さんと部屋を出た。