居場所をください。




「うわっ!」


お店を出た瞬間突風に襲われた。


「もー、最悪。」


髪グシャグシャ。


「前髪どうなってる?」


「ちょい待ち、直す。」


私は隼也に前髪を直してもらった。


「ん、これで見えない。」


「ありがと。」


前髪ウィッグもなかなか面倒だね。


「タクシー拾うか。送る。」


「ありがと。」



結局いつもタクシー代も払わせてるや。

ほんと、いつもいつも悪いな。



「じゃーな、おやすみ。」


「うん、今日はありがと。

おやすみ。」



私はタクシーを降りて隼也と別れた。