居場所をください。




「はー、お腹いっぱいだ。」


「結局俺が半分食ったけどな。」


「最近全然食べれない。」


「体大丈夫なわけ?」


「この前健康診断いかされたけど

全然大丈夫でした。」


「そ、ならいいか。

そろそろ帰るか。」


「だね。

私、明日朝からレッスンだし

夜まで仕事だし~。」


そういって私たちは立ち上がり、会計。


「じゃ、今日は私が出すね。」


「は?いいよ。

俺のが稼いでるし。」


「この前だしてもらったし。

私も稼いでいます。それなりに。」


「だめ。払わせとけ。」


「……………ご馳走さまです。」


結局いつも負ける。


「あ、あの!

サインお願いできますか…?」


そういって出される2枚の色紙。


「隼也、結局バレてるじゃん。」


「いや、美鈴もだろ。」


「え、私も…?」


「あ、はい!お願いします。」


うわー…嬉しい。

まだデビューして1週間もたってないのに…。


私たちは順番にサインを書いて渡した。


「ごちそうさまでした。」


「ありがとうございます!

またお待ちしてます!」