「最近本当かっこよくなったし
ドラマとか映画の貴也もすっごいかっこいいけど
可愛い顔してキスするのも、可愛い顔していじけるのも
私にだけ、だもん。
テレビとは全然違うから、あんまり妬けないよ」
かっこつけない貴也は、私しか知らない。
少し甘えた貴也は、私しか知らない
いじけた顔だって、私しか知らない。
だから、テレビの中でいくらキスしてたって別にいいんだ。
「貴也が私のこと好きって、ちゃんとわかってるから」
「…なんか、それはそれで腹立つ」
「え、なんでよーっ」
「昔から俺ばっか余裕なくて、美鈴ばっか余裕で」
…そんなこと、ないんだけどなぁ
私だって何回も妬いてきたし、片思いがつらいときだってあったのに
結婚したばっかりの頃は、キスシーンも嫌だったし
成人してから増えたベッドシーンだって最初はすごく嫌だったもん。
「…ただ、免疫がついただけなんだけどな」
「免疫?」
「慣れたってだけ。
それだけ、貴也が他の人とキスしてきたってことだよっ」
私がそういうと、貴也は私を抱き寄せてまたキスをした。
「…別に、貴也を責めてるわけじゃないからね?」
「うん、わかってる。
でもそれなら、何年も前のことでも嫉妬してる俺って、幸せな方なんだな」
「…嫉妬、してくれてるんだね」
「は?当たり前」
「そっか。私だけじゃないのか」
役者を好きになったんだから仕方ない。
…でも、それでも前は嫌だったんだ。
でもどんどんかっこよくなる貴也を見て
この可愛さを独占できる私は、すごく特別なんだって思ったら
そんなこと、どうでもよくなったんだよね。
「あ、ドラマ終わっちゃう」
「まだ見んのかよ…」
「だってこの貴也、すっごいかっこいいんだもん」
「……平然とそういうこと言われる方が照れるわ」
結婚して6年
まだまだ、私たちはラブラブだね。
だいすきだよ、貴也。


