「あ、パパ
8時からテレビ見てってママ言ってたけど見なくていいの?もう8時だよ」
なんて朝陽に言われて時計を見ればもう長い針が12を指していた。
「あ、やべ始まる
碧翔~、飛鳥~、おもちゃ片付けてテレビ見るぞ~」
何て言う頃には朝陽がもうテレビつけてる。
本当にいいお兄ちゃんで助かるよ。
「えー、なに見るの~?」
「ママが見られるぞ~」
そのワードに、二人は瞬足で片付け、ソファに座った。
いつもその早さで頼むよ、まじで。
「ママが見られるの?」
「そう。今日はママがテレビに出る日。」
「ママもテレビ出れる人なの?」
「そ。ママは歌手だからテレビ出られるんだよ。」
「じゃあなんでいつもは出てないの?
人気ないの?」
・・・人気ないの?って…
本当、子供って罪がない。
「……そうじゃなくて
テレビに出るってことはすごく時間のかかることなんだ。
そうすると、家にいられる時間が減るから
朝陽が生まれてから、ママはテレビに出ることをやめたをだ。
ママはテレビに出ることよりも、人気が出ることよりも
朝陽に碧翔と飛鳥、それに咲空のママで、一緒にいたいから、テレビに出ることをやめたんだよ」
「じゃあなんで今日は出るの?」
「それは
……ママが頑張ってるところを見てほしかったからじゃないか?
だから朝陽も碧翔も飛鳥も今日はママを応援しような」
「うん!」


