「あー、超ねみぃ…」
「少し耐えろ。
明日も朝から仕事だから夜に寝ろよ。」
「はいはい…」
16時…あと4時間耐えて子供たちと寝よう…
「とりあえずマンション送るけど
ついにマンションがマスコミバレしたわ」
「うわー、まじかー、だりー」
帰国し、俺はタクシーに押し込まれて佐藤さんと共に自宅へ帰宅中。
俺はもう眠さMAX。この揺れがまた眠気を誘うけど…耐えろ、俺。
「つーかさ、子供4人いるわけだし
そろそろ新居考えろよ。狭いだろ、あそこ。」
「まぁ。
ただ長曽我部さんが戸建てを進めてくるから時間はかかりそうだしな」
「ならさっさと土地探せよ」
「休みが美鈴とかぶらねぇ」
「・・・俺へのアピールか」
「そうだな」
佐藤さんは長曽我部さんが社長になったとき、一緒にチーフマネへと昇格した。不本意らしいけど、長曽我部さんの希望で。
で、まさかの俺と美鈴の掛け持ち。
それっていいのかよ、と思ったけど佐藤さんの希望だからいいらしい。一応。
とりあえず長曽我部さん的にも、美鈴の近くには置いておきたかったみたいだし。
「……ん?」
「…なに」
「運転手さん、止めてください」
……は?なに?
「貴也、あれマスコミじゃないか?」
「え?」
佐藤さんの言葉に耳を疑い前を見れば、もうすでにそこがマンションで
マンションの前には確かに人だかり。
カメラにメモ。確実にマスコミだな。
「長曽我部さんに連絡するわ」
そういって佐藤さんはすぐに電話を掛けた、けど
「なんか、大丈夫っぽい
そのまま入っていいってさ」
「・・・ってことは俺じゃないのか」
「さぁ?よくわかんねぇけど
長曽我部さんは全く気にしてなかった。
とりあえずあれだし、俺も降りるわ。」
と、とりあえずタクシーはここで降りて
マンションまでは佐藤さんと徒歩で向かうことにしたけど
「松野くん!」
・・・マスコミはやっぱり俺に用があるみたいで


