「よう、瑠樹」
「おう」
「さゆりちゃんおめでとう!」
「ありがと、美鈴ちゃん」
「さゆりちゃん、元が綺麗すぎるのにドレス姿になると本当に高橋にはもったいないよね。」
「うるせぇよ!」
そんな、いつも通りな美鈴と瑠樹にみんながちょっと優しい目で見守る。
こいつらも会うことが格段にへったけど、相変わらずな二人が俺らも、彼女もやっぱり好きな模様。
「そういや俺の生徒にも美鈴のファンいるよ」
「え、嘘。JKに好かれるとかめっちゃ嬉しいんだけど」
「だからいつでも学祭の後夜祭に来ていいからな」
「そういうのはここにいるうちのトップにお願いしまーす」
「あれ、長曽我部さん社長になったんですか?」
「つい最近な。」
そんな話をして、時間もないのでさっさと美鈴が写真撮影をする。
全員で一枚と、美鈴と瑠樹の2ショット、彼女の2ショットを撮って、他の人も待ってるので俺らは席に座った。
「・・・やばい、なんか緊張してきた」
「ほんっと美鈴ってアガリ症だよな」
この歓談タイムが終われば、次は友人スピーチの時間。
普段から何万人を目の前に歌ってるくせに、こんなこじんまりとした会場でも美鈴はやっぱり緊張するようで
「ライブに比べたらだいぶましだろ。」
「で、でもライブのときより近いんだよ!
明るくてみんなの顔も見えるし…」
「所詮脇役なんだからそんな固く考えるな」


