それから式のため、チャペルへと移動するけど
まぁー見られたわ。すっげぇ見られた。
でもそんな中、俺らに興味ないやつもいるわけで
「おう、美鈴と貴也久々だな」
「美鈴ちゃん!出産おめでとう!!」
「ありがと颯太」
久々に会ったこいつらも、相変わらずだ。
「静かにしてろ。目立つだろ」
と、ここも長曽我部さんがすべてをまとめあげる。
なんともやりやすい。長曽我部さんを呼んだ意味がわかるわ、本当に。
「なぁ、普通結婚式ってさ
新郎新婦より目立っちゃいけないもんだろ?」
「うん、そうだね」
「でも俺ら、なんか完全に目立ってねぇ?
写真撮られてるけど。」
「でもそれは私たちが悪いわけじゃないからいいんじゃない?
呼ばれてきてるわけだし」
「それに、美鈴は披露宴で友人スピーチもして、余興で歌まで歌うわけだろ?
それっていいわけ?超目立ってんじゃん」
「それも、頼まれたんだから別にいいんじゃない?
友人スピーチだって、さゆりちゃんの方から私の名前を出したって高橋も言ってたし。
それに余興なんて目立って当たり前じゃない?」
「ふぅん、そんなもんか。
まぁダメなら長曽我部さんが許可しないもんな」
「そうそう。
それにさゆりちゃんが私のスピーチを楽しみにしてくれてるみたいだからまぁいいんじゃない?
さゆりちゃんのお母さんもなんかさっき喜んでたし。私と貴也見て。
結婚式は花嫁が主役な訳だし、さゆりちゃんとさゆりちゃんの親が不快な思いをしなければいいんだよ。」
「ふーん、、」
そういや俺らの式も沖野さんがかなり注目されてたけど、美鈴も美鈴の育ての親も社長も長曽我部さんもなにも言わなかったな。
沖野さんも自分の歌を歌ってくれたしな。
それを不快に思うどころか、歌ってくれるなんて、来てくれるなんてありがたいと喜んでたし。
それとにてんのかな。


