居場所をください。




と、そんな話をしながら咲空を美鈴の実家に預け、長曽我部さんも拾って車を走らせ1時間

瑠樹たちが式を挙げるホテルへと到着。


「美鈴、できるだけ愛想よくいろよ。」


「あのねぇ、もう大人なんだからそこらへんの建前はちゃんとできます。」


・・・長曽我部さんは本当に本当に相変わらず長曽我部さんだ。


「にしても、なんで長曽我部さんまで招待されてるんだか…」


「まぁ高橋くん的にも不安があるんだと。
美鈴と貴也が来るとなるとな。

そこに俺がいた方が何かと安心的な」


「なんだそれ」


「式の前に会いに行くんだろ?
急ごう」


「ハイハイ。」


で、行くんだけどさ
当たり前かのように、俺は後ろ。

美鈴は当然のことのように長曽我部さんの隣だ。


ま、こういう変わらない二人がなんだかんだ俺も好きなんだけどさ。


大人になって建前というものができるなら、普通俺にエスコートさせると思うんだけどな?
周りの目とか少しは気にしろよな、この二人……