居場所をください。




そして、やっときた瑠樹の結婚式
日曜日でもやってる保育園だから碧翔と飛鳥、朝陽を連れて今日も登園。
保育園大好きな3人だけど、今日はめずらしく

「僕も行きたい~」

朝陽がちょっとだけわがままを言ってみた。


「そうだね~、でも静かにしていなきゃいけなかったり、ずっと座っていなきゃいけなかったり、朝陽にはまだちょっとだけ大変かもしれないんだ」


なんて、美鈴も朝陽を園の入り口で説得を始めた。
ちょっと長くなりそうだな、なんて思った俺は甘かった。


「あ、あさひくーん!!」


そんな、初めて聞く可愛い声に


「ゆうなちゃん!!」


朝陽の顔も一瞬にして笑顔へと変わる。


「あさひくん、一緒に行こ!」


「うん!じゃあママとパパいってらっしゃーい!」


・・・あれ、そんなすんなり?
さっきまで着いてきたがってたのに?そんなもん?


「・・・そんなもんだよね」


美鈴はすっかり寂しそうな顔をして、朝陽の背中に手を振っていた。


「……あれが前いってた朝陽の彼女?」


「あぁ、うん
可愛いでしょ」


美鈴はそういって、たぶん優奈ちゃんの親らしき人に挨拶をして、車へと向かった。