居場所をください。




で、それから10分程してだし巻き玉子が追加された。

……に、しても


「美鈴、戻ってこねーな。」


弘希を呼びに行ったんじゃねーのか?
あいつ、弘希の部屋で何してんだよ。


「呼んできたら?もうご飯できたし。」


「それもそうだな。」


ってことで、俺は弘希の部屋に向かい、容赦なくドアを開けた。

部屋では当たり前かのようにベッドに寝転がる美鈴と、そんな美鈴に体を向けて椅子に座る弘希。


「なに?父さん」


「飯出来たんだと」


「あぁ、もう行くし先行っといて。」


……と、言われたら俺はドアを閉めるしかなくて
ドアを閉めてリビングへ戻ることにした。

にしてもだよ。
そりゃ弘希は彼女もいるし俺の息子だし、美鈴ももう結婚したけど
普通、同い年の男の部屋のベッドに寝るか?


「弘希たちは?」


「もう来るってさ。」


なんて話していると、すぐにまたリビングのドアが開いて弘希と美鈴がリビングへ来た。


「いいなー、広い部屋で。」


「はぁ?美鈴んちも十分広いだろ。」


「リビングはね。
寝室は弘希の部屋の方が広いよ。」


そんな話をしながら。