「炭酸水なら健康にいいけど
ジュースは歯にも美容にもよくないし
炭酸がのみたいなら炭酸水用意するけど。」
「もー、佐藤さんも厳しい。」
「炭酸水飲む?」
「紅茶で十分です。」
ま、これもおいしいからいいんだけどね。
いい香り。
……あれ、この香り…
「あ、亜樹!」
いい香りだなぁ…と香りに癒されてたら
やっとその香りが、
亜樹の香水だったことに気づいた。
っていうか後ろに立たれてもわからないし。
「ちょっといい?」
「え?私?
ここじゃダメってこと?」
「そう。」
「いいよ。
じゃあついでにトイレも行ってくるか。」
紅茶は貴也に預けて
亜樹と一緒にパーティ会場を出た。
「……あ、あ!亜樹!あっち!」
「お、おい…」
パーティ会場を出た突き当たり、
窓があるのを見つけて
私はそこに駆け寄った。
「うわぁ、キレイ。
見てみて!すごい夜景!」
「そりゃこんだけ高けりゃよく見えるだろ。」
この前貴也と見たものとは違うけど
それでもやっぱり、上から見る東京は
きれいなものだった。


