居場所をください。




「ま、そんだけ。」


「うん。」


「あそうだ。

結婚おめでとう。」


「はは、ありがと。

結婚祝期待してるわ。」


「じゃあ全力のおめでとうを」


「いらないわ。」


高橋は立ち上がって

笑顔を見せてから亜樹のところへ戻り、

長曽我部さんのところへといった。


「美鈴ちゃん。」


そして次に来たのは佐藤さん。」


「なに?」


「仕事の話で悪いんだけど

これ、MVの台本ね。」


「あぁ、うん。」


「こっちがスケジュールで

こっちが……」


年明けて早々、

佐藤さんの鞄からは

次々と書類が出てくる。


「あ、このファイル使ってね。」


と、それをまとめるファイルまでもが。


「……はい、わかりました。」


「明日は16時には迎え行くから。

貴也と行くよ。」


「うん。」


「明後日は迎えにいけないから

10時、打ち合わせスタートだから

遅れないように来てね。

これ、タクシー券ね。」


まー、次から次へと……