「だからね、社長はもう
私に変な気を遣わなくていいから。
私は今幸せなんだから。
きっと私のこれからの人生も
輝いたものになっていくんだよ。」
私はそれを、
絶対に自分の手で掴んでいく。
自分の未来、自分の幸せは
誰に与えられるものでもないから。
「……ごちそうさまでした!」
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「じゃ、次は入籍後に。」
ご飯を食べて、時間も時間なので
私たちは社長宅を出ることにした。
「あ、たぶんひかるからも話があると思うけど
今日入籍するなら明日、揃って記者会見な。」
「え、明日!?
明日私休みなんだけど!」
「だから?」
……いや、だから?じゃなくてさ…
「貴也は朝から撮影だし夕方からな。
ひかるがもう記者向けに
連絡する準備を整えてるはずだから
まぁ頼むわ。
話題の二人の結婚会見だからな。」
「……はーい、わかりました。」
まぁ貴也と一緒なら…
嫌いな取材もなんとかなるでしょ。
貴也がいるもんね。
「じゃあまた
三が日過ぎたら俺も出社だから。」
「え、4日からなの?
私たちには明日働かせておいて?」
「そりゃタレントだから仕方ないな。
明日はどの局も特番ばかりだから
どこで放送が入るか楽しみだな。」
……やっぱり基本的に
この人も仕事人間で
長曽我部さんはこの人の子供だ……


