居場所をください。




━━で、ついたのは美容室。


「明けましておめでとうございまーす。」


「あ、美鈴ちゃん。おめでとー。

そしてこんな朝早くから呼び出しありがとう。」


まだ朝7時。

美容師さんは若干不機嫌だ。


「美鈴ちゃんもずるいよねー。

ひかる経由で連絡してくんだもん。

俺が断れないの知ってて?

ひかるもひかるで夜中に鬼電してくるし!

俺酒飲んで寝てたっつーのに!」


「あはは、ごめんなさい…

お兄さんしか頼れなかったんですもん。」


……そして名前はなんていうんでしょう。

前に長曽我部さんがなんか呼んでたけど…忘れた。


「……ま、可愛い美鈴ちゃんに免じて

許してあげるけどさ。

はい、座って。」


「ありがとうございます。

でも時間は私の指定じゃないですよね?」


「だってあんな急な予約じゃ

店の営業時間内じゃとれないし。

営業時間前に終わらせるなら7時だったんだよ。」


「おかげで私なんか全然寝れてないですよ。」


「俺だって夜中美鈴ちゃんのライブ

いってるんだけど?」


あ、そうだった。

確か彼女さんと行くとか前言ってたような…


「ありがとうございます。」