明るいステージ
そして、さっきよりも見やすくなった客席。
私を呼ぶ声が聞こえるなか
私はまた歌い始める。
"手に入れたいものは幻想で
現実なんかじゃなかった
そうだね 私は戦いもせずに
幸せ 求めていたみたいで"
アンコール一曲目は
映画挿入歌として使われたdecision。
アンコール1発目のこの曲は
長曽我部さんと意見が合致した
唯一の曲だった。
"いつだって逃げてきた私は
いつしか負けることに慣れていた
戦いもせずに被害者面して
同情ばかり求めていた"
それくらい、今の私には
これがぴったりだったのかもしれない。
"私はやっと見つけられたんだ
本当の笑顔に だから幻想
求めるのはもうやめようじゃないか"
無邪気な笑顔だけで生きていけるほど
私は子供でいられなくなったけど
やっぱり、笑ってた方が楽しいって
私はやっと気づいたから。
"涙はたやすく流すものではない
涙を流すことなんて簡単だから
それならいつだって笑っていよう
だっていつの時代も言うでしょ?
"笑う門には福来る"ってね"
だからいつだって笑っていようじゃないか。


