それからは時間がない!ということで
佐々木さんは佐藤さんにもコテを持たせて
私の髪の毛を二人で巻いていって
佐々木さんが簡単にまとめて
ティアラと花飾りをつけた。
「へー、ティアラね。
和装にティアラか。」
「あんまりおかしくないでしょ?」
おかしくはないけど。
これはどうみても
数日前に長曽我部さんと決めた
私のロゴと同じデザイン。
……急に作らせたのか。
「イヤモニの機械はここに忍ばせるからねー。」
「ほーい。」
「じゃあ美鈴ちゃん、行こうか。
みんな待ってるよ。」
「はい。」
準備が整ったところで
私は佐藤さんの手を握り
長曽我部さんのところへと歩き始めた。
「映像は?できてる?」
「もちろん。」
「じゃああとはお願いします。」
佐藤さんにそれだけいって
今度は長曽我部さんと交代。
私はまたステージしたへと向かった。
「結構ギリギリだな。」
「なんか生放送みたいで余裕ないね…」
「実際生放送だけどな。
でも年明けちゃえば時間気にしなくていいよ。
ただ次もあるから伸びでも15分だけだけどな。」
「ま、大丈夫でしょ。」
MCの時間はちゃんととったしね。
なんとかなるでしょ。
「美鈴、始めるぞ?」
「うん。あげて。」
そういうと演奏が始まり
幕が上がる音が聞こえ
すぐに私も、ステージの上へと戻された。


