居場所をください。




「えー、まずみなさん

今年一年お世話になりました。

振り替えればツアーに初めて回って

みんなと過ごす時間が

すごく多かった一年でした。

全然歌えない日、全然踊れない日、

全然歌詞が出てこない日

いろいろあったけど、いつもみんながいてくれて

いつもみんなが支えてくれたから

今思えば全部良い思いでです。」


この一年、本当にいろんなことがあった

私自身、そして五十嵐美鈴自身

飛躍の年だった。


「えー、今年も残り2時間とちょっと。

そして長曽我部さんが私のそばにいるのも

あと2時間とちょっとです。

私は長曽我部さんに感謝しながら

みんなと今年を締め括ろうと思います。

来年がどんな年になるのかまだわからないけど

またみんなと過ごせるように

みんなに笑顔になってもらえるように、

今日もみんな笑顔でお願いします。

そしてみんな笑顔で来年を迎えましょう。

それではみなさん、よいお年を。」


私がそんなことを話す中、

みんなの表情も明るくて

戻ってきた亜樹でさえ、優しい顔をしてる。


隣にいる長曽我部さんも

とびきり優しい顔をしていて

これも最後なのかと思うと

もう涙が出てきそうになったけど

下を向いて堪えて、すぐに顔をあげた。


「The show must「「go on!!」」」


気合いを入れて全力で声をだし、

また長曽我部さんの手を握った。


「よろしくお願いしまーす!」


21時55分

もう少しで今日もまた幕を開けます。