居場所をください。




━━で、来ました。


「なにそれ!お菓子ー!?」


今年もうるさい、ここへ。


「こういうときだけ群がるな!!」


「ママー!美鈴ちゃんきたよー!!」


……ったく…


「今日もここは賑やかだな。」


「ほんとだよ、全く…

私がいた頃はもっと静かだったよ…」


私が手土産なんかもって

施設へ帰ってきたから

子供たちな群がり具合が半端ない。


そこに、やっとママが来た。


「おかえり。

松野くんもいらっしゃい。」


「ただいま。」


「お邪魔します。」


「美鈴ちゃん!それは!?」


「これはママに。

洗剤の詰め合わせです。」


「なーんだ。」


箱の名前を知った途端、

子供たちはリビングへと戻っていった。


現金なやつらだな、まったく。