居場所をください。




なんだか語ってしまって

いつもより長居してしまった私たちは

次に亜樹の家でお花を調達。


そして私のお母さんのお墓へと来た。


「……あ…」


だけど誰かに先を越されたようで

お母さんのお墓には

きれいに供えられたお花と

まだ煙をたてる線香があった。


「……社長、かな。」


言ってくれればいいのに。

そしたら一緒にこれたのにさ……


「墓も綺麗で俺らがやることないな。」


「そうだね。

お花だけ供えてとこ。」


社長が供えたお花の隙間を

私たちのお花で埋めた。


そしてお線香もプラスして

手を合わせた。


……よし。

ってあれ、貴也はまだ?なが。

私の親なのに。


「……なに見てんの?」


「いや、長くない?」


「逆に短くね?」


「いいじゃん、別に。

さて、行こ。」