居場所をください。




「貴也は今日なにしてたの?」


「地元帰ってた。誠んち。」


「あー、最近会ってないもんね。

私ばっかり友達会いに行ってたのにごめんね。」


「まぁ別に俺はそんな会いたいとかないし。

ただ行かねーとあいつがこっちに来るから

まぁ仕方なく。」


「とかいいつつ、誠くんのこと

大好きなくせに。」


「美鈴と瑠樹には負けるわ。」


「まぁあいつは私のことが大好きだからな。」


「美鈴もな。」


「え。」


「さてと、飯にするか。

出来たし。」


「あ、うん。」


最近のこの家の家事は完全に貴也。

私は最近サボりすぎな気もするけど…

とりあえず明日までは。

明日までは仕事に集中をしたいから。


「う、わー。すごい!」


出てきた料理は

とっても美味しそうなステーキ。

それも4切れだけと

私の胃袋をよくわかってらっしゃる。


「今日誠の付き合いで福引き行ったら

神戸牛のステーキ当たったんだよ。」


「え、タダなの!?

めっちゃラッキーじゃーん。

私初めて見たよ、神戸牛。」


何て言いながら写メる私は

どこまでも貧乏性だ。