居場所をください。




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「お疲れさま~!

みんな、また明日ね!

今日はいっぱい休んでねー!」


ライブを終え、私は急いで帰り支度をして

長曽我部さんのところへ向かった。


「美鈴。今日泊まらせてー。」


高橋はそんな事を言ってるけど


「だめ。今日は貴也と仲直りしなきゃだから。

亜樹んちにしてよ。」


そういって、とりあえず一緒に

長曽我部さんのところへと向かった。

この人たちも一緒に帰るから。


「あれ、早いな。」


「だって急いだもん。

帰る。」


「おう、行くか。」


23時半、私はやっと会場を出た。

まぁかなり早い方だけど。


「あ、美鈴トロフィー持って帰れよ。

小さいやつだし。」


「あー、そうだね。

どこ飾ろうー。」


ま、それは貴也と相談しよ。


「高橋たちは何時からいたの?」


「18時過ぎ。

明日は20時って言われてる。」


「ふーん、そっか。

じゃあとりあえずこれ今日の分ね。」


と、とりあえずお財布の中から

諭吉さんを2枚取りだし

二人に渡した。


「いや、なんか封筒とかねーのかよ。」


「ないよ。」


この人たちの給料は私のポケットマネーから。

じゃなきゃいつ渡せるかわからないしね。