居場所をください。




「沖野さんから来てる!!」


「そりゃくるだろ、この前も来てたんだから。」


でも感動だよ、本当に。


「んなことより、さっさと戻るぞ。

本気で時間ない。」


「えー、もう?」


「開演時間、遅らせたくないだろ?

今日は生中継もあるのに、

全部狂わせる気か。」


「……はいはい、わかりました。

ってか休みの間なにしてたの?」


「あ、それで思い出した。

美鈴のロゴできたわ。

ファンクラブの方もな。

あとで確認とサイン頼むわ。」


「……もしかして仕事してたの?」


「まぁ少しはな。」


なんだそれ……

もっとどこかいくとかしなよ…


「あ、ねぇ。

明日お昼ご飯食べに行こうよー。

弘希と里美さんも誘って。」


「はぁ?」


「いいじゃん。

明日は夕方集合でしょ?」


「寝られるときに寝ろ。

それと墓参りくらい行けよな。年末だろ。

それに貴也も休みにはいったんだから

貴也といろよ。」


「えー、ケチ。」


「ケチで結構。」


……なんだよ。

最後にご飯くらい、奢りたかったな。

明日が終わっちゃったら

きっと、なかなかご飯なんて

行けなくなるのにさ。