前髪が緩く編まれていく中、
私は唇に口紅を差した。
なんだか可愛いのか綺麗なのか
かっこいいのかよくわかんないメイクだけど
まぁあえてこれをしているのなら
これもセンスなのかな。
ピンクのラメに、羽のつけまつげに
深い色の口紅でも
全然変には見えない。
私ってカリスマらしいけど
どこまでも誰かに作られたカリスマだな。
「あ、そこのグロスも塗ってね。」
「え、グロスも塗るの?」
「絶対かわいいから。」
……本当に路線がよくわかんないなぁ…
でもまぁ五十嵐美鈴というものは
こういうものなのかも。
……って、グロスの癖に
めっちゃ色濃いけど…大丈夫?これ。
唇荒れない?大丈夫なやつ?
……化粧品はスポンサーが、って前言ってたし
これも安全なやつだよね?
いい?つけちゃうよ?
……えぇい!つけちゃえ!!
「…あ、すごい。きれいだ。」
「でしょ?そのシリーズのグロス
すごい発色だけど
一気に馴染む感あるよね。」
不思議。ベタベタしない。
潤ったような見た目なのに…
「これいくら?
私もほしい。」
「一本7,000円くらい。
20色あるよ。」
たっか。
そんな高いのかよ。
……でも普通?このくらい…
高校生では絶対高いと思う金額だよね?
私が貧乏性なだけ?
まぁ2,000円でも高いって思うしな。
昔の感覚はなかなか抜けないや。


