居場所をください。




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「んじゃ明日も8時迎えね。

10時から収録だから。」


「はーい、わかりました。」


「お疲れさま。」


「お疲れさまでーす。おやすみなさい!」


……21時過ぎか…

こんな早く帰れたのいつぶりだろ。

ゆっくりお風呂つかって

今日はしっかり休もっと。


「おかえりなさいませ。」


「ただいまー。」


コンシェルジュさんたちは

こんな時間でも笑顔でお出迎え。

これだけでなんだかホッとする。



━━で、部屋につくと

久しぶりに感じるひんやり感。

最近は貴也が先に帰っていて

灯りもついていて、部屋も暖かくて

お風呂もすぐに入れる状態だったのに、

今日は真っ暗で、冷たい。

孤独を味わうこの瞬間が

やっぱり大嫌いだ。


「……ん?」


リビングの電気をつけ、

とりあえずソファに近づくと

テーブルの上には1枚の紙。


"仕事お疲れ。ライブ頑張れよ。

カメラのこと、ちゃんと言わなくてごめんな。

貴也"


そう書かれた紙に

たった三行の文に

私は自然と笑みがこぼれてしまった。


誰もいなく、暗くて冷たい部屋に

明かりを灯す瞬間が大嫌いだった。

……なのに、たったこの一枚の紙切れで

たったこれだけの文章で

"ひとりじゃないんだ"って

改めて思い知らされたから。


少しだけ、本当に少しだけ

一人でいることが嫌いじゃなくなった気がするよ。