「こんちはー」
17時過ぎ
慌ただしい佐藤さんの向こう側から
声が聞こえて
みんながドアの方へと視線を向けた。
「え、瞬!今日も休んでよかったのに…」
来る予定のない瞬が来て
私は思わず駆け寄ってしまった。
「んー、仕事いけってさ。
娘に言われたから。」
「いいの?」
「美鈴ちゃんのライブ
有料のテレビでやるじゃん?生放送。
それを楽しみにしてるんだってさ。
だから仕事いけって追い出されたわ。」
なんて言う瞬の口元が綻んでいて
なんかむかつくくらい、
幸せそうな顔をしていた。
「これ、夏希から。」
「え、夏希さんから?
なに?」
瞬の手にはディスクが1枚。
とりあえず受け取ったけど。
「DVD。パソコンで見たら?
俺も内容は知らないんだけどさ
絶対に渡せって強く言われたから。」
「ふーん?じゃあ見てみる。
ありがと。
あ、ご飯あるよ。余ってるしたべていいよ。」
「じゃあもらうかなー」
瞬はそういって
お魚のお弁当を手に取り
ハルの横に座った。


