居場所をください。




「今日ここは19時までね。

20時から会場が見られるから

後で向こう行って最終確認ね。

長曽我部さんがいないから

美鈴ちゃんが全部最終チェックだから

今日もちょっと遅くなるけど

それでも22時までには帰すから。」


「それは私だけがいくの?」


「あと俺ね。

物販チェックもしなきゃだから。

証明確認は明日するとして

とにかく長曽我部さんいないから

確認作業が多くて」


と佐藤さんはお弁当も開けずに

ファイルから次々と書類を出してくる。


「いつもこれ、全部長曽我部さんが

一人でやってんの?」


「そうだよ。」


……まじか。あの人とんだけ働いてんの…

私、来年から本当に大丈夫か…?


「さすがの名プロデューサーだよ

長曽我部さんは。」


「ほんとだよ。」


……にしてもまだ出てくるの?

その書類たちは…


「よし、これで全部かな。

あ、ご飯食べていいよ。時間ないし。」


「あぁうん。

じゃあお先に…」


佐藤さんはというと

もはや書類が多すぎて

お弁当が邪魔な存在になってる。


その書類たちを一生懸命まとめて

今ここでホチキスでとめてるし。


「やっぱり長曽我部さんいないと、

佐藤さんも大変?」


「まぁそりゃね。

でも俺はこれだけだけど

ほかのマネジャーたちなんて

昨日は会社で寝たらしいよ?」


「え、そうなの?

長曽我部さんいないってそんな大変なの?」


「まぁ今は忙しい時期でもあるし

余計にね。

それに長曽我部さんいるおかげで

普段楽させてもらってるし

みんな喜んで頑張ってるよ。」


……そうなんだ。

あの人の存在はやっぱり大きいんだな…