居場所をください。




「…でも、これいつ気がついたの?

これ気づいてから買いに行ったの?」


「あー、瑠樹に聞いてもらった。

美鈴がクリスマスプレゼント

なにがほしいのか。

そしたらお揃いの物って返事が来て

そのあとこの腕時計を美鈴がえらんだって聞いて

レディースでもあるって雑誌でみてたし

すぐに買いに行ったわ。」


「あー、あのとき…」


そういえば、高橋の家に行ったとき

あいつスマホ触ってたな……


……そういうことか。


「で、今日の朝クローゼットでこれ見つけて

普通にプレゼント渡すのもつまんねーし

包装紙も一緒だったし

そのクリスマスカードは使い回しだけど

見た目まったく一緒にできるわ、と思って。」


「開けて、とかいったとき

どんだけわがままなんだと思ったじゃん。」


「それは俺も思ってたわ。」


でも…やっぱり嬉しいものは嬉しくて

まだご飯食べてる貴也の左腕に

私の左腕をくっつけて写メを撮った。


「それじゃつまんなくね?」


「え、そういう問題?」


なんて私がいってる間に

貴也はもう立ち上がってて

私の腕もつかんでいて

床に座ったかと思えば

貴也の足の上に私を座らせて

後ろから抱きついてきた。


「ちょ、みんないるって!」


「いちいち気にすんなよ。」


と、いつの間にか貴也の右手には

私のカメラが握りしめられていて

レンズをこちらに向けていた。


「俺の左手に左手添えろよ。」


と、私の胸上に回された左腕に

左手で掴んだ。


「それじゃ指輪が見えない。」


と細かい指示まで……


「この角度でいいでしょうか。」


「じゃあ撮るからなー。」


……このポーズは完全に仕事用。

ビジネス写真じゃないか。

もっと自然のはないのか!!