「だけど確実に言えることは
あいつらは一生覚醒剤から逃げられない
ってことだろうな。
たとえ後遺症がなかったとしてもさ
覚醒剤への欲求が突然くることもあるみたいだし。
何年たってもそれからは逃げられないって。
その時強い意思がないと、また繰り返す。
薬物使用の再犯率の高さが
それを物語ってるだろ。」
「……そうだね。
夏音も強い意思があるといいけどな。」
……って、こっちは真剣に話してんのに
スマホいじってんな、ばか。
「……ところでさー、
もうすぐクリスマスじゃん?
プレゼント、なにもらったら嬉しい?」
「はぁ?別になんでも嬉しいと思うけど。」
「だから美鈴なら、だよ!
なんでもいいが一番困るんだよ!」
「んー…私はやっぱお揃いが好きだから
お揃いのならいいかな。」
「へー。じゃあ彼氏へのプレゼントも
お揃いなわけ?」
「ううん、違うよ。
ちょっと高めの腕時計にしちゃったしね。」
「へぇ、腕時計ねぇ…」
「あ、これだよ。」
散らかった雑誌の中に
貴也が見ていた雑誌もそこにはあった。
「は?これ?」
「そ。貴也ずっと見てたからさー。」
「でもこれ、50万超えるだろ…」
「でも貴也稼いでるから
クリスマスまで買わないか心配。」
「そんな簡単に買えちゃうお前が恐ろしいわ…」
「まーこれでもレコード大賞
選ばれましたからね。」
「……は?」
「…12月30日、中継するから
あんたもテレビの前でもいいから見てね。」
「え!?まじで大賞とったのかよ!」
「まーね。
だから見てね。」


