居場所をください。




「美鈴、仕事は?」


「19時にここに迎えが来る。」


「へぇ、そう。」


「覚醒剤かぁ…

夏音は注射だったんでしょ?

……痛くなかったのかな。」


「は?いや、そこ?」


「覚醒剤なんて、使ってない人からしたら

よくわかんないんだもん。

でも注射でいれたら痛いだろうなって。

飲み物に混ぜるものとか、炙って吸引とか

いろいろあるじゃん。

なんで注射器なんだろ。」


もし私がやるなら、もっとお手軽なのを選ぶ。

そんな痛いのは絶対選びたくない。


「でもさ、注射器が一番強そうじゃね?

最初は炙りとかで満足できたけど

段々物足りなくなって、注射器に走るとか。」


「物足りなくなるの?」


「さぁ?知らねーけど。

俺は未経験なもので。」


……やっぱ、わかんないこと多いよなぁ…

かといって経験者から話を聞くのは

フラッシュバッグに繋がるからダメだって

おじさんもいってたよな。


……でもさ、経験者が語らないから

そういう確かな情報がないんだよ。


「なんで和也とか大橋さんには

あんまり後遺症がでないのかな。」


「さぁなー。」


その差はなんなの?

なんで夏音だけ…?